SIGIndie6 「同人シューティングゲームの潮流」

レポートは他の人参照で。
感想だけ書く。

各講演者の発表は非常に面白かった。
誰かが言っていたけど「面白い人は面白いゲームを作る」を地で行くような個性的で面白い発表ばかりだった。
全体を通して「おもてなし」というキーワードがちょくちょく出てきたが、
面白い人というのは人を楽しませるのが上手い人なんだろうなぁと思った。
「おもてなし」の精神を心得てるから面白いものが作れる、とかそんな感じの。


パネルディスカッションの中では、「現在のSTGの閉塞感」を皆が感じているような印象を受けた。
特に、iPhoneWiiproject natalのような新しいインターフェースに既存の2DSTGが適応できていない現状や、
STGの開発者だけでなくユーザーさえも世代交代が進んでいない点についての焦りみたいなものを感じた。


8方向レバー+デジタルボタン+遅延無しのブラウン管というアーケード環境に最適化された2DSTGは、
遅延当たり前の液晶モニタが主流になってきた現在のゲーム環境に対応できてないという話は興味深かった。
無線コントローラーとか絶対遅延してそうだし。
最近のゲームは遅延前提で作られてるという話も興味深かった。
STG業界の世代交代が進んでいない点は、難易度やスコア至上主義、ビジュアルの弱さ等、ある程度原因はわかっている。
難易度は、音ゲーの曲選択のような難易度をユーザーが選べるようにすればいいみたいな案があったが100ステージとか作れるのかという現実的な問題が残る。


そこで弾幕自動生成の話が活きてくるのだが、結局最終的に人が見て判断しないといけない気はする。
アルゴリズムだけで作られた弾幕が本当に面白いのか?
面白いと感じる弾幕を作り出すアルゴリズムが確立できたら話は別だが。


スコア至上主義に対する違和感は常々自分も感じている。
自分はクリア重視のプレイヤーなので稼ぐことの気持ちよさが理解できない。
スコア以外の要素で順位競えたらいいのに。


ビジュアルについては、もっとキャラや世界観で惹きつけるべきという案が出たが、
CAVEシューは割とキャラクター性や世界観を前面に押し出している気がする。
キャラクター性や世界観で新規ユーザーを惹きつけても難易度で突き放してる感はあるが。
ビジュアルに関しては80〜90年代の人達と00年代の人達とで考え方の違いが見えて面白かった。
80〜90年代の人達は見た目よりゲーム性で勝負!という感じだったが、
00年代の人達はゲーム性よりまず見た目!という感じだった。
80〜90年代の人達がゲーム性で勝負というのは限られたスペックの中で工夫しなければならないという考えが根底にあるからで、
00年代の人達はハードの制限がほとんど無い中で育ったからそこら辺に気を使わずに見た目にこだわれたみたいな感じ。
ハードの性能が上がってスペックを気にして開発する必要が無くなった今となっては00年代の人達の意見を推す。
というか世の中こんだけゲームが溢れている中、手にとってもらうには第一印象で惹きつける他無い。
同人ゲーがそこまで気にする必要あるのか?という気は若干するが。


結局最後ら辺はSTGがこの先生きのこるには?みたいな感じになってしまい、
答えは出なかったけど考えるべき事は見えた気がする。